【6月19日 AFP】スウェーデンの差別防止機関「平等オンブズマン(DO)」は、プールでトップレスで泳ぐのを禁止されたとして申し立てを行ったトランスジェンダーの人々を支持する判断を下した。
DOは、トランスジェンダーを自認する人が胸を隠さずに公共のプールで泳ぐことは認められるべきで、それを禁止したプールの判断は違法だと述べた。
地元メディアはこの判断について、トップレスで泳ぎたいと思う全ての女性が、本人の性自認にかかわらず、自由にトップレスになれることを意味すると報じている。
一方、DOのクラース・ルンドステット(Clas Lundstedt)氏はAFPに「この判断は特定の状況についてのものであり、全てのプールにおいて当てはまるわけではない」と語った。
DOによると、申し立てを行った人々は、ストックホルム(Stockholm)のあるプールを利用する際、水泳パンツのみの着用を主張したために、利用を禁止された。このプールの管理スタッフは、トランスジェンダーとして認知してほしい人々を女性として扱ったという。
一方、ストックホルムのプールでマネジャーを務めるカリーナ・エングストレーム(Carina Engström)氏はDOの判断について、異なる文化や宗教の利用者たちを動揺させかねないと語る。
地元の他のプールの管理スタッフたちも、女性がトップレスで泳ぐことが認められればプールで性的暴行が起きる危険性があると懸念を示している。スウェーデンでは最近、プールでの性的暴行が数件起きており、メディアやインターネットで議論が巻き起こっている。