【ブラジル】日系人や日本人ねらった犯罪相次ぐ 理由は成功者だから 赤信号(待ち)は襲撃危険 青くなるまで車でゆっくり信号に近づく
南米のブラジルで、治安の問題が改めて浮き彫りになりました。今週の初め、サンパウロに住む67歳の日本人男性が自宅に侵入しようとした少年に撃たれて死亡する事件が起きたのです。ことし就任したボルソナロ大統領は治安の改善を公約に掲げていますが、具体的な解決策は見いだせていません。
今月15日、ブラジルサンパウロ南部で現地に住む67歳の日本人男性が、自宅に侵入しようとした少年を止めようとしたところを銃で撃たれて死亡しました。逮捕されたのは、17歳の少年でした。
ことし就任したボルソナロ大統領は、国会議員時代には、すべての国民が銃を持つ権利を主張したこともあり、治安の改善を公約に掲げています。ただ民間団体などによりますと、去年1年間に銃で撃たれて死亡した人は、少なくとも5万人以上に上ると見られていて、具体的な解決策は見いだせていません。
ブラジル最大の都市サンパウロでは、日系人や現地に駐在する日本人をねらった犯罪が毎週のように報告されています。日本人も通う語学学校などに侵入し、中にいる人を銃で脅してお金やパソコン、携帯電話などを奪う事件が連続して起きていて、日本人をねらった犯罪とみられています。
また、車を運転中に突然、ガラスを割られて中の物を奪われたり、タクシーで帰宅して玄関前で降りたところを襲われたりするケースも相次いでいます。
現地の日本大使館は、襲われた場合、なるべく抵抗しないことや、犯人の顔を見ないようにすることなどを呼びかけていますが、抜本的な対策はなく、不安の声も上がっています。