リンチ版の再編集バージョンを観直して改めて原作からの改変やヴィルヌーヴ版との比較をしてるんだけど、舞台の前提となる支配/被支配関係の根拠となる兵装設定・軍事技術が ↓ の通りで、
①通常の飛び道具からの攻撃を無効化するシールドという防護アイテムが帝国軍や大領家側にだけ有って、フレメンには無い
②フレメンはシールドを撃ち破る兵装を持っていない
③ ↑ の軍事技術的な格差がアラキスに於ける帝国/大領家とフレメンの力関係を固定化している最大要素となっている
④砂漠でシールドを使うと数百メートル以内の砂虫を呼び寄せてしまう
⑤シールドを作動させてる対象にレーザーで攻撃すると核爆発を起こしてしまう
この設定の原作を映画化する場合、ポールとフレメンによる報復大反攻を見せる為の画ヅラが砂虫を駆っての突撃以外はチャンチャンバラバラだけの地味なモノになってしまう
ヴィルヌーヴ版にある >>710 >>863 >>870 で書いてる様な終盤戦闘シーンのアベコベさ、それまでフレメンが帝国軍や大領家に虐げられたまんま逆らえなかった理由、
サウダカーがシールドを切ってるであろう時にも律儀に刃物だけで戦っちゃうフレメンの不可解、その他 >>753 とその指定レス番で説明してるアクションシーンや兵装等、辻褄の合わない意味不明さってのは、リンチ版には見付からない
④の設定はリンチ版でもポールのモジュール訓練の前に少しだけ触れられてるけど、アトレイデス母子が現れる前のフレメンがシールドoffのハルコーネンに対して通常兵器で攻撃を仕掛けてそれなりの効果を出しちゃってると、
やはり画ヅラ的にも世界観的にも無理が出るし、通常兵器は持ってる筈のフレメンがそれまで反攻らしい反攻を起こして来なかった理由も曖昧になってしまう為、リンチ版ではそんなシーンが無い