Q 「愛及屋烏」の意味と出典 ----------------- A 「あいきゅうおくう」読み下すと「愛は屋烏(おくう)におよぶ」。人を愛すると、其の家の屋根のカラスまで好きになるということから、愛するとその相手に関するすべてに愛情が及ぶとするたとえ。痘痕もえくぼ。出典は『尚書大伝』牧誓篇、『説苑』貴徳から。
出典, 『説縁』「貴徳」.
今日の四字熟語
No. 481 【愛及屋烏】 あいきゅうおくう
人を愛すると、その人の家の屋根にいる烏(からす)まで可愛いと思い愛するようになる、ということを表した四字熟語です。
【愛 屋烏(オクウ)に及ぶ】と訓読みされます。
『説苑:ゼイエン』貴徳(キトク)篇にでています。
周の武王が殷の紂王を倒した後、殷の人々をどうしたらいいものかを太公望呂尚(リョショウ)に尋ねました。
太公、対(こた)へて曰く
太公が答えました
臣聞く、
私はこんなふうに聞いております
其の人を愛する者は、屋上の烏を兼ね、
その人を愛する者は、その人の家の屋根の上にいる烏まで可愛くなる
其の人を憎む者は、其の余胥(ヨショ)を悪(にく)むと。
その人を憎む者は、その人の使用人まで憎くなる。
同義のことわざに
痘痕(あばた)も靨(えくぼ)
愛してその醜(シュウ)を忘る。
対義のことわざに
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い。