1.CFS は、うつとは異なります。多くの CFS 患者に、精神障害という診断はあてはまりません。ほとんどの慢性疾
患と同じく、病気によって生活が脅かされているので、CFS 患者の中にはうつ症状を持つ人もいます。しかし、ほと
んどの CFS 患者は、病気になる以前はうつではなかったことが、多くの研究で示されています。
2.CFS 患者には慢性的な低レベルの免疫活動が見られます。エビデンスによって、T 細胞の活性化、免疫活動を反映
する遺伝子の活性化、サイトカインと呼ばれる免疫系化学物質の増加が示されています。
3.ウイルス感染に抵抗する重要な役割を持つナチュラル・キラー細胞(白血球の一種)の機能が落ちているというエビ
デンスがたくさんあります。CFS 患者のナチュラル・キラー細胞の数が増えているかどうかは、研究によってバラツ
キがあります。
4. CFS 患者の MRI をとると、脳の白質の変異が見られます。たいていこの変異は、脳半球のもっとも外側にある
脳皮質の直下で、3 センチ弱の小さい部位に見られます。脳の灰白質の量の変異も認められています。
5.SPECT や PET(画像検査)により、脳の代謝の変異が見つかっています。また、CFS 患者のエネルギー代謝の異常
や、ミトコンドリア内の電子伝達系の異常を示す研究もあります。