巡って、長野県内の民進党の立候補予定者から戸惑いの声が出ている。
衆院の解散後初めての週末となった30日、予定者らは不安や不満を抱えながら、有権者のもとへ向かった。
地元で支持者回りや集会を精力的にこなしていた民進党の立候補予定者は、希望の党からの条件案に「民進党全員が合わないということになる。とんちんかんな内容だ」と切り捨てた。
別の立候補予定者は、これまでの地元支援者との会合で「憲法改正の阻止は自らの信条」と明言してきた。「自分の政治信念について、希望の党が『だめ』だというのなら(対応を)考えるしかない」と、不満をあらわにした。
別の立候補予定者は地元支援者向けに開いた国政報告会で「希望の党は憲法改正を是としているが、9条改正に対して歯止めを掛けられるかどうかが重要」と強調した。その上で、自身については「来週中に希望の党から公認を受けるか、無所属で出るかはっきりさせたい」と述べた。
一方、希望の党は、入党済みの前衆院議員や新人を中心とした第1次公認の発表を30日に予定していたが、見送った。
民進党県連関係者の一人は、この希望の党の第1次公認案と思われるリストを見せてもらったという。関係者は取材に「長野県内での擁立の予定はなかった」と明らかにした上で「こちらが提示した立候補予定者5人は全員、希望の党から公認を得られると思う」と期待感を示した。
◆希望の党が民進党からの入党希望者に提示する主な条件
▽限定的な集団的自衛権行使の容認
▽安全保障関連法を容認
▽憲法改正に賛同
▽消費増税の凍結に賛同