整理すると、
①新3年生
全日本、箱根主要区間を走った下を筆頭に復路ではあるが総合判断としてシード圏以上の走りをした片西、伊勢、堀合、物江(平地換算)がいる。現段階ではあるが、この世代間での勝負は駒澤が一歩リード。
②新2年生
今年度、駅伝デビュー(完成型、超早熟型)はしていないが、幸い他大も同じ状況であり駒澤だけが育成出来ていない訳ではない。元々粒の揃った世代であり、大成は怪我から復帰、大聖は既に64分フラットで走るなど、息吹が感じられる。原嶋がレースに出ていない点がやや気がかり。
③新4年生
高本に関しては怪我なのか実力不足なのか情報が出てない以上何とも言えない。しかしいずれにせよ、下の学年が育っている以上、主要区間を走る機会はほぼ無くなった。本人は不本意かもしれないが、彼に望むのは10区5位以内の走り。高本へのウェイトが減少することはチームとしては好都合。
④青学時代の終焉
層が厚いならば、なぜ秋山を博打で3区に使ったか、不調の田村を走らせたのか、貞永の凡走は何だったのか。青トレ等、最新の練習法を取り入れていて、なぜ駒澤が15年前に作った記録に及ばないのか、答えは明白である。青学の強さを支えていたものは最先端のトレーニングや育成ではなく、スカウトによるものであったということ。(原監督の有能性まで否定するつもりはない)。一色が抜けた今後、青学の凋落がどこまで進むか見ものである。ちなみに有森裕子氏曰く、青学の練習は他所と大差ないとのこと。
⑤大学駅伝総括
柏原出現を機にバブルに入った大学長距離界も久保田世代の卒業を機に収束。優勝タイムも10~15年前にタイムスリップ。青学含め、どの大学も層が薄く、1区にエースクラスを配置する戦略は立てにくい状況。奇しくも弾馬を走らせたことで1区大逃げが(実力が抜きんでていても)難しいことが露呈。今後も1区団子、山の神不在(極端な差が付かない)、優勝タイム11時間台が指標になると思われる。