復興への道「ここからがスタート」羽生、被災地に“金の輝き”届けた
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140216-00000053-spnannex-spo
「震災の後、スケートができなくて、やめようと思って。生活するのが精いっぱいで
ギリギリ。あの時のことは、あまり振り返りたくない」
拠点のリンクは閉鎖。震災から10日後、東神奈川のリンクで練習を再開し、その後は
全国各地で復興支援などのアイスショーに参加した。ショーで滑ることは練習代わり
だったが、胸には葛藤があった。「僕が被災者だから、アイスショーに呼んでもらって
いるんじゃないか」――。被災者というフィルターを外し、一人のアスリートとして
見てほしかった。
震災後、数カ月で届いたファンレターは500通以上。津波にのまれたファンがいたことも
知っている羽生は、一通一通に目を通した。そして葛藤は消える。「支えてもらっている
ことに気づいた」。12年3月の世界選手権で銅メダル。今季フリー曲はその時と同じ
「ロミオとジュリエット」だ。スケートができる喜び、支えてくれた人への感謝を表すため、
震災以降、羽生は演技を終えると深々とお辞儀するようになった。それは夢舞台でも同じだった。