同日にレオパレスは20年4~6月期決算の発表を予定している。フォートレスの運営するファンドがレオパレスの普通株や優先株を引き受けるほか、融資も実行する。一連の資金調達でレオパレスは連結ベースで債務超過を解消する見通し。さらに補修工事に伴うアパートの一時的な入居率低迷に備えて、現金を積み増す。
レオパレスは施工不良問題のほか新型コロナウイルス禍による企業活動の停滞で、アパートのオーナーから借り上げて転貸するサブリース事業が落ち込んでいる。入居率は5月以降、損益分岐点である80%を切る状況が続く。20年4~6月期は142億円の最終赤字になった。
8月にはコスト削減のため1000人超の希望退職を実施したが、コロナ禍で不透明な経営環境が続いている。このため国内外の投資ファンドなどからスポンサー選定を進めていた。
フォートレスは米国に拠点を置く投資ファンド。不動産分野に強みを持ち、18年には三菱マテリアルの不動産子会社を買収した。「ビレッジハウス」のブランド名で、全国で賃貸住宅も運営している。レオパレスは賃貸住宅分野での協業も視野に入れているとみられる。
フォートレスは17年にソフトバンクグループの傘下に入った。米国の規制により、ソフトバンクGはフォートレスの投資方針などに介入できない。
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