三島市が推進する三島駅南口東街区の再開発について、ＮＰＯ法人「グラウンドワーク三島」（小松幸子理事長）と「三島駅南口の整備を考える市民の会」（渡辺豊博代表）が２３日、３７６３人分の署名とともに事業見直しの要望書を豊岡武士市長に提出した。
豊岡市長は「事業を中止する考えはない」と即答。「中止するなら私を殺してからにして」と応接室に座り込み、打ち首を待つかのように合掌してみせた。
東街区約１・３ヘクタールの再開発事業は市が事業者を公募し、ミサワホームを代表とする共同企業体による高さ９９・５メートルの高層ホテル・マンションなどを建設する案が４月に最優秀提案者に選ばれている。
提出された要望書は、（１）財政破綻を誘導する事業内容の根本的な見直し（２）市民総意の計画づくり実施（３）地下水の流れを検証する環境アセスメント実施（４）回遊性のある街づくりと富士山の眺望の保全－－を求めるもの。
要望に対し、豊岡市長は「１９９７年に土地の払い下げを受けたのは駅前ににぎわいを作ることだったが、過去２０年見向きもされなかった」と再開発は長年の課題だったと強調。
「議会で審議し市民説明会も開いている。中止する考えはない」とも話し、論争するうちに打ち首を待つパフォーマンスをした。
要望後の取材に、豊岡市長は「長い期間議会でも審議している。理解していただけないのは残念」と述べた。
一方の渡辺代表は「『私を殺して』とは常軌を逸している。冷静に三島の将来を考えてほしい」と述べた。【石川宏】
https://mainichi.jp/articles/20180724/ddl/k22/040/165000c
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