日本の官民が進めてきたトルコの原発建設計画に伊藤忠商事が参加を見送ることが二十四日、分かった。同計画は安全対策費用がかさみ、総事業費が当初想定していた二兆円よりも二倍以上高くなることも判明。目標としていた二〇二三年の稼働は難しい情勢だ。
原発輸出は日本が成長戦略の柱に据えるインフラ輸出の一環だが、先行きは見通せない。
伊藤忠は三菱重工業などと原発建設に関する事業化調査に加わっていたが三月で終了し、契約を延長しなかった。三菱重工は調査を継続する方針だが、原発事業のリスクが高まる中で、今後の対応が焦点だ。
トルコへの原発輸出は一三年に政府間で合意した。ただ、予定地の周辺には活断層があるとされ、政情不安も指摘される。地元での反対も根強い。
原発事業は東京電力福島第一原発事故の影響で世界的に経営が厳しくなっている。
ソース
東京新聞:伊藤忠、トルコ原発見送り 事業費大幅増、稼働難しく:経済(TOKYO Web)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201804/CK2018042502000136.html