【4月21日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル（Arsenal）を22年間率いてきたアーセン・ベンゲル（Arsene Wenger）監督が20日、今季限りで指揮官を退任すると表明した。近年は思い通りの成績が残せていないものの、同クラブの名選手であるティエリ・アンリ（Thierry Henry）氏は、ベンゲル監督のレガシーは「誰も手が届かないもの」と賛辞を贈った。
現在68歳のベンゲル監督は1996年にアーセナルにやって来た際にはほとんど無名だったものの、チームを通算3度のリーグ優勝と通算7度のFAカップ（FA Cup）制覇に導き、クラブ史上最も偉大な指揮官として高い評価を受けながらの退団となる。
就任当時のプレミアリーグは名将アレックス・ファーガソン（Alex Ferguson）氏が率いるマンチェスター・ユナイテッド（Manchester United）の全盛期だったが、即座にチームをその対抗馬に押し上げ、初めてのフルシーズンとなった1997-98シーズンに加え、2001-02シーズンにリーグとFAカップで2冠を達成。それでも、その長期政権における最大の偉業は、優雅なプレースタイルで観客を魅了した「インビンシブルズ（無敵集団）」とともに、2003-04シーズンに無敗優勝を成し遂げたことだろう。
アーセナルでの政権初期には革新派として称賛され、ファーガソン氏との激しい対立はもはや語り草となっているベンゲル監督は、近年もカップ戦こそタイトルを獲得していたが、リーグ戦ではマンチェスター・シティ（Manchester City）やチェルシー（Chelsea）といったチームにタイトルをさらわれている上に、欧州チャンピオンズリーグ（UEFA Champions League）では一度も頂点に立つことができず、ファンからは不満の声が高まっていた。
ベンゲル監督はクラブの公式ウェブサイトに発表した声明で、「慎重に考え、クラブとも協議を重ねた結果、今季限りで退任することが正しい時期だと感じた。記憶に残るような長い年月にわたり、このクラブに仕えてこれたことに感謝している」と述べた。
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