これだけ述べると一見、日中友好のイベントに過ぎない。
実際、友連会は、那覇で開かれる「ハーリー」と呼ばれる伝統の競漕大会に中国からチームを派遣するなど、
交流事業に関わってきたのも事実だ。
だが、今回の知事訪問を公安関係者らは細心の注意を払ってウォッチしていた。
彼らは、表の顔とは別に、人民解放軍の対外工作を担うと指摘されるからだ。実際、団長の辛旗氏は現役の人民解放軍少将だとされる。
本部は北京で設立は1984年。
当時の最高実力者・トウ小平の肝いりによるもので、現在の会長は中国共産党の元老・陳雲の息子の陳元氏である。
4人いる副会長の一人にトウ小平の三女・トウ榕氏がいるように、党幹部の子弟が要職を占め、さらに有力軍人が脇を固めている。
日本に対しては、自民党などの保守系政治家や自衛隊OBとのパイプを構築してきたことで知られる。