シャープは13日、水分を含んだイオンを頭皮に当てて乾燥を防ぐことで、髪の毛の本数が増えるなどの育毛効果が実証されたと発表した。
<イラストで解説>薄毛の原因 .
シャープは、イオンを人工的に放出する独自の技術「プラズマクラスター」を使って、40~63歳の女性59人に臨床試験を行った。12週間にわたって1日5分間、イオンを含んだ風を頭に吹きかけると、水分が頭皮に蓄えられ、乾燥すると多く分泌される油分が減った。ふけやかゆみの原因となるマラセチア菌も6割以上抑制され、抜け毛が減ったと感じる人が多かった。
また、20~70代の男女115人を対象に3カ月にわたって毎日20分間、髪の毛をそった頭皮にイオンを当てて生えてくる毛髪の本数を調べた。その結果、イオンを当てると自然放置した場合よりも平均約2.5倍、生えてくる毛が多かったという。シャープはこれらの結果を総合的にとらえ、育毛効果が実証されたとしている。
家電メーカーはこれまでにもイオンを発生させるドライヤーなどを開発しているが、シャープによると、イオンの量が少なかったり、頭皮まで届かなかったりして育毛効果は限定的だったという。シャープの担当者は「試験結果を生かして、頭皮ケアにつながる商品を開発したい」と話している。【土屋渓】
http://mainichi.jp/articles/20161014/k00/00e/040/181000c