（中略）
まず、公立の小・中・高・大学の授業料を無料にするための財源として、金融取引に新税を課し、７５００億ドル（約８５兆円）を拠出すると明言。
さらに、３月４日付米ＣＮＮマネー（電子版）などが驚きをもって報じていますが、現在の所得税率（所得によって１０％、１５％、２５％、２８％に区別されています）を維持しながら、新たに２・２％のプレミアム税を追加。
これとは別に、メディケアのための資金の足しにするため、全米の全被雇用者の賃金に６・２％の新たな賃金税を導入。
さらに、全米の格差社会の頂点にいる上位０・１％のスーパーリッチ（超富裕層）＝年収３７０万ドル（約４億２０００万円）以上＝の人々に対しては、平均３００万ドル（約３億４０００万円）を税金として徴収。税引き後の所得を今より４５％減らします。
そして、年収２０万ドル（約２３００万円）以上の人々（夫婦なら世帯収入２５万ドル＝約２８００万円）に対しては、所得税率（現在、収入に応じて３３％、３５％、３９・６％の３種類）をそれぞれ３９・２％、４５・２％、５０・２％に増やすと共に、最高５４・２％という区分を新たに設けます。
そして中間層にも税引き後の年収の８・５％にあたる４７００ドル（約５３万円）分を増税。格差社会の底辺の人々も、年収の税引き後の所得の１・３％にあたる１６５ドル（約１万８８００円）分が増税されることになりますが、こうした世帯はさまざまな税制優遇措置を受ける結果、下位４０％、世帯数にして６９００万の人々は１円も税金を納めなくていいようになるというのです。
まだあります。株式や債券といった保有資産の売買によって得られる利益「キャピタル・ゲイン」に対しても、現在、金持ちの投資家は長期保有の金融資産などのキャピタルゲインに２０％プラス３・８％のメディケア付加税を支払っていますが、サンダース氏はこれを計６４・２％に上げると宣言しているのです。