メコン流域５か国に７５００億円援助…首相表明
日本と東南アジアのメコン川流域５か国による日メコン首脳会議が４日午前、東京・元赤坂の迎賓館で開かれ、
安倍首相は５か国に２０１６年度から３年間で７５００億円規模の政府開発援助（ＯＤＡ）を実施することを表明した。
援助額は０９年の同会議発足後、最高。経済成長に伴ってインフラ（社会基盤）需要が急増する中、
中国が主導するアジアインフラ投資銀行（ＡＩＩ Ｂ）に対抗し、質の高いインフラ整備を普及させる狙いがある。
会議には、首相のほか、タイ、ベトナム、カンボジア、ラオス、ミャンマーの各首脳が参加した。
首相は冒頭、「メコン地域の平和と安定は日本にとって極めて重要だ」と強調。
戦後７０年の日本の歩みについて、「平和国家として、アジアの平和と繁栄に全力を尽くしてきた」と述べ、
安倍内閣が掲げる 「積極的平和主義」に理解を求めた。
日本の援助方針を含めた日メコン協力に関する共同文書「新東京戦略２０１５」を採択し、閉幕した。
共同文書では、「メコン地域における膨大なインフラ需要に応え、質の高い成長を実現するために、
『質の高いインフラ』を推進することが必要不可 欠」と明記した。
産業基盤の整備支援に加え、産業 構造の高度化や人材育成などソフト面の支援も打ち出した。
メコン地域の自立的な経済成長をサポートすることで、低コストのインフラ整備が特徴となるとみられる
ＡＩＩＢとの違いを鮮明にした。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/20150704-OYT1T50065.html