半藤一利「ヒトラーは国会決議を経ない閣議決定で憲法を空洞化しました・・・ 安保法制の進め方にも似ていませんか?」 ID:m336Ew8s

1番組の途中ですがアフィサイトへの転載は禁止です:2015/06/09(火) 14:11:02.55 ID:m336Ew8s

◇「非国民」にされる空気
1年前と同じ喫茶店の同じ席で、作家、半藤一利さん(85)は「あれから、まだ1年しかたっていないんですね」と小さく笑った。
この人の指を何度思い返しただろう。
昨年5月のインタビューで、安倍晋三政権が集団的自衛権を行使可能にする憲法解釈の変更に踏み出したのを受けて「私たちにできること」を問うた時、半藤さんは何度も指で空をつまむ仕草を繰り返し、言った。
「戦争の芽を一つ一つつぶしてかかるしかない。こんなふうに、自分の手で」
あの日、この指の力強さを忘れまい、と思ったのだった。
「この1年で国は随分変わりましたね。『戦争の芽』は指ではもうつぶせないくらいに育ってしまったようだ。戦後70年の間で、今ほど国会で『戦争』が論じられた日が過去にあったでしょうか。70年間、常に平和を論じてきたはずなのに」
再び会いたくなったのには理由がある。海外での自衛隊の活動の拡大を図る安全保障関連法案が閣議決定された5月14日夜、安倍首相は記者会見で「米国の戦争に巻き込まれることは絶対にない」と断言した。
迷いのない言葉を聞いて、ふと、「絶対」という言葉を使わない作家の存在を思い出したのだ。
東京大空襲の焼け跡で14歳だった半藤少年は「絶対に日本は正しいとか、絶対に神風は吹くとか、すべてうそだ」と思い知った。それ以来「絶対」という言葉を使わないと決めた。
そんな半藤さんは安倍首相の「絶対」をどう聞いたのだろう。
「絶対、などとなぜ言い切れるのか。あの言葉に心から安心できた人がいたのでしょうか」。
そう言いながら小さな紙切れを見せてくれた。国会で審議中の自衛隊法改正案など11の安保関連法案の一覧や、武力行使できる新旧「3要件」の相違点が書かれていた。
「要点がわかりにくいのでメモを持ち歩いているんです。国会中継を見ていても、武力行使と武器使用は違うとか、後方支援は武力行使に当たらないとか議論がよく分からない」
「分かりにくさ」は意図されたものだ、という。「安倍さんが語るのは理念だけ。集団的自衛権の行使が可能となる『存立危機事態』を説明するのにも、具体的な『仮想敵国』一つ挙げない」。
確かに、国会で議論になっている具体的な地域といえば「中東のホルムズ海峡」や「南シナ海」しか思い出せない。
「朝鮮半島や日本近海での有事を語らない。国民が戦争を具体的にイメージし、恐怖や不安を感じ始めるのを巧妙に避けているかのようじゃないですか」

分かりにくい理由のもう一つは、安保法案の一括審議だ。
「麻生太郎副総理が2年前、改憲について『ナチスの手口に学んだら』と発言したことで、立法権を国会が政府に委任した『全権委任法』が話題になりました。
しかし実は、同法より前、ヒトラーは国会決議を経ない閣議決定で大統領緊急令を発令させ、ワイマール憲法を空洞化し、幾つかの法を一束にしてまとめて変え、国民の自由を制限しました」

メモや資料を順々に示していた細く長い指が急に止まる。半藤さんは視線を上げると静かに言った。「安保法制の進め方にも似ていませんか?」

(略)

http://mainichi.jp/shimen/news/20150608dde012010004000c.html


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