肛門の筋肉や神経の損傷などによって、本人の意思に反して便が漏れる便失禁。
全国で五百万人が悩むこの症状を改善する新たな治療法「仙骨神経刺激療法（ＳＮＭ）」を、
大腸肛門病専門の松田病院（浜松市西区）が県内で初めて実施した。
田中荘一医長（５１）は「薬や従来の手術以外に治療の選択肢が広がり、患者にとっては光明」と期待する。
「散歩していても漏れなくなった」。ＳＮＭの治療を受けた県西部の八十代の男性が三月中旬、
外来診察で田中医長に報告した。男性は二年前、肛門の括約筋が緩んで腸が出る直腸脱の手術後、
便失禁に悩まされてきた。
服薬や食事などの生活指導を受けてきたが改善せず、一月にＳＮＭの治療を受けた。
「寒い所に長時間いると漏れることもあるから、おなかを冷やさないようにしている」という。
以下略
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20150329/CK2015032902000089.html