（ブルームバーグ）：ギリシャでは20億ユーロ（約2600億円）を上回る債務の返済期限を20日に控え、
政府の手元流動性を高める緊急対策の議会審議が始まる。
救済資金が得られず、資本市場からも締め出されたギリシャ政府は17日、財源を増やすための緊急対応策の概要を議会に提示する。
事情に詳しい関係者の１人が匿名を条件に語ったところでは、米銀ゴールドマン・サックス・グループ が
最初にアレンジしたスワップ契約の金利の支払いも20日に期限を迎える。
ギリシャのチプラス政権は総額2400億ユーロの救済プログラムからの追加融資実行を
ユーロ圏各国と欧州中央銀行（ＥＣＢ）、国際通貨基金（ＩＭＦ）に働き掛ける一方、手元資金を取り崩して急場をしのいでいる。
欧州各国はギリシャが２月に合意した年金や付加価値税を含む一連の経済改革を実行しない限り追加の緊急融資に応じない方針だ。
米有力シンクタンクのブルッキングス研究所のテオドーレ・ペラギディス上級研究員（アテネ在勤）は「手を打てる余地が日に日に少なくなる。
プランＡもプランＢも何もないという印象だ」と指摘する。
ギリシャの緊急対応策には、３月中の納税を促すために27日までの滞納分の納付に対する加算税を免除する措置が含まれる。
政府の法案は、年金基金や公共団体がギリシャ銀行 （中央銀行）に置いている準備金について、レポ取引などを通じて国債に投資することを義務付ける。
また、銀行への資本注入を目的とするギリシャ金融安定基金（ＨＦＳＦ）から５億5600万ユーロを国庫に移すことも定めている。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NLBYBT6JTSEN01.html