健康に良いと注目のエキストラバージンオリーブオイル、がん細胞を殺す効果も
がん細胞だけを殺した成分「オレオカンタール」
エキストラバージンオリーブオイルに含まれるオレオカンタールという成分が、正常な細胞を傷つけることなく、
がん細胞だけを選択的に殺すという結果が注目されている。
米国ニューヨーク市立大学ハンター校を中心とした研究グループが、がんの分子細胞生物学分野の専門誌
モレキュラー・アンド・セルラー・オンコロジー誌で、2015年1月23日に報告しているものだ。
オリーブオイルのうち、オリーブの果実を搾ってろ過しただけの、一切化学処理をしないものを「エキストラバージンオリーブオイル」と言う。
主にドレッシングやパンにつけるなど、生食用に使われているオイルだ。
最近、健康に良いとして注目を浴びている地中海料理も、オリーブオイルをふんだんに使った料理だ。
オリーブオイルには、認知症、心筋梗塞、肥満の予防など、体に良いさまざまな効果があると、これまでに報告されている。
エキストラバージンオリーブオイルに含まれる「オレオカンタール」は、その効果をもたらす役者の1つだ。
これはポリフェノールの1種で、かすかにピリッと感じる風味を与えている。
がん細胞を殺し正常細胞は生かす
研究グループは、シャーレの中で培養した何種類かの人間のがん細胞に、オレオカンタールを加えてその効果を観察した。
すると30分後には、全ての種類のがん細胞が死滅した。
一方で、人間の正常な細胞にオレオカンタールを加えた場合、細胞の増え方は遅くなったものの、死ぬことはなかった。
http://www.mededge.jp/a/canc/9771
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