首相にも補助金交付企業から献金 「知らなかった」
菅義偉官房長官は３日の閣議後の記者会見で、安倍晋三首相が代表を務める自民党支部が、補助金交付の決まった企業から献金を受け取っていたことを明らかにした。
首相は秘書官を通じて菅長官に「献金してくれた会社が国から補助金を受けていたことは知らなかった。まず事実関係を調査し、適切に対処する」と伝え、違法性は否定した。
http://www.nikkei.com/content/pic/20150303/96958A9E93819481E2E19AE2978DE2E1E2E1E0E2E3E79F9FE2E2E2E2-DSXMZO8388345003032015MM0001-PN1-2.jpg
衆院予算委で答弁する安倍首相（３日午前）
政治資金規正法第22条の３は国からの補助金の交付決定通知から１年間、政党や政治資金管理団体への献金を禁じている。
ただ、政治家側は交付決定を知らなければ責任を問われない。
首相は同日の衆院予算委員会で、閣僚らの献金問題が相次いでいることに関して「国民に疑問を持たれないためにも、
どうしたらいいかという観点から各党会派において議論していくということだ」と述べ、再発防止策に関する与野党の協議を呼びかけた。
甘利明経済財政・再生相は同日の記者会見で、補助金交付が決まった企業から数万円の献金を受けていたと明らかにした。
同日中に返金手続きをとる考えを示したうえで「こちらで先方の補助金を完全に把握しきれない。補助金を受けていたら（献金）できないと書面で注意喚起はしている。それがなかなか徹底しない」と語った。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS03H0E_T00C15A3MM0000/