【ワシントン＝斉場保伸】米財務省が十五日発表した国際資本収支統計によると、二月末の国外の米国債保有高は日本が一兆二千二百四十四億ドル（約百四十六兆円）となり、
二〇〇八年八月以来、六年半ぶりに最大の保有国となった。中国の一兆二千二百三十七億ドルを抜いた。
前月の保有高から日本は百四十二億ドル減少した。だが、中国は百五十四億ドル減と、日本を上回る減少幅となり、逆転した。
〇八年のリーマン・ショックによる世界的な金融危機で市場が混乱する中、中国は米国債への投資を加速させ、同年九月に首位に躍り出ていた。
米国債の保有増を背景にした国際的な発言力の高まりに注目が集まっていた。
しかし、一三年ごろから米国の景気回復に伴う利上げ観測が強まる中で、新興国通貨の下落が深刻化。
米メディアによると、中国が行き過ぎた人民元安を避けるために、ここへきて米国債を売却して人民元を買い支えているとの観測が流れていた。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015041602000249.html