米格安航空会社ジェットブルー・エアウェイズの元操縦士は27日
自身が精神健康上の問題を抱えていることが明らかだったにもかかわらず
3年前に旅客機を操縦することを許可したとして、同社を相手取ってニューヨーク州の米連邦地裁に提訴した。
提訴したのはクレイトン・オズボン氏（52）で
契約違反と過失があったとしてジェットブルーに1400万ドル（約16億円）を超える支払いを求めている。
オズボン氏は2012年3月37日、ニューヨーク発ラスベガス行きのフライトで
機長を務めていた際に異常な言動を繰り返した。
連邦当局はオズボン氏が搭乗員を妨害したとして起訴したが
テキサスの連邦判事は精神疾患を理由に無罪の判断を下した。
連邦捜査官によると、オズボン氏はフライト中、副操縦士に向かって
「われわれは思い切ってやる必要がある」や「ベガスには行かない」と述べるなど異常な言動を繰り返した。
副操縦士がオズボン氏を操縦室から締め出し、旅客機はテキサスに着陸した。
欧州では24日にフランスのアルプス山中に墜落したドイツの格安航空会社
ジャーマンウィングスの旅客機をめぐって、当局が副操縦士による意図的な行為だったとの見方を示しており
既往歴について捜査している。
ウォール・ストリート・ジャーナルは27日、捜査に詳しい関係者の話として
この副操縦士がうつ病で治療を受けていることを会社に隠していたと報じた。
ジェットブルーは電子メールでコメントを寄せ、提訴の詳細について話すことはできないとしながら
「確立した安全手順に従った（当時の）乗務員の勇敢な行動を支持する」と述べた。
オズボン氏は訴状の中で、「脳の複雑な部分的けいれん」を患っていたと述べ
フライト前にミーティングに出席しなかったり
チェクリストの確認を終わらせるのに苦労したりするなどの行動から
オズボン氏が精神的に操縦士として不適格であることは明らかだったと主張している。
ジェットブルーは2000年の創業で、オズボン氏は創業後まもなく雇用されたパイロットの1人だった。
事件直後、当時の最高経営責任者デイブ・バーガー氏はオズボン氏について
「個人的に長い間知っており、過去に（このような問題を起こす）兆候は全くなかった」と語った。
以下ソース
http://jp.wsj.com/articles/SB12540086375885754248404580545223025116354