▼５０歳を過ぎても独身の会社員男性。２年ほど前、雄の野良猫をかわいがっていた。そのうち雌を連れてきて４匹の子を生んだ。
外で餌をやっていたが、長期出張の間に雌親を残して“家出”してしまい、その雌もいつしか姿を消した。それから２年がたち、猫の事なんかすっかり忘れていたのだが、ある朝、遠くで男性に向かって猫が鳴いている。
男性も「にゃあ」と言ったところ、猫が全力で走ってきて男性の周りで「ぎゃあ、ぎゃあ」と鳴く。「あ、あの雌猫だ」と、ひしと抱き合い感激の対面。
それから毎日、雌猫は男性を送り迎えしているが、「猫が３日で恩を忘れるなんてうそだな。しかし、また近く出張があるので、この間、猫はどうするのだろう」と、別離を悲しんでいる。
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