そして東京湾の下で新年を迎えそろそろ初日の出直前くらいの時間に
「インピンさん作業終了です 持ち物の置き忘れが無いか周囲を確認して戻って来て下さい」
そう言えばさっきからトンネルの中が静かになってた
予定より早く終わったんだな 良かった
そう思いながら湿ったトンネルの中を縦坑の方に向かって歩き出した
コッコッコッコッ・・・
トンネルの壁に足音が響く
ここから2キロかぁ 地上なら夜景も見えるし
京浜や山手なら線路際の通行人のお姉ちゃんとか見ながら歩けるのに
そんな事を思いながら歩いているとふと気づく
ココッココッココッココッ・・・
あれ?・・・誰かいるのか?
先頭と現場の間にも連絡員がいたのか
追いついたんだな 誰だろう そう思いながら無意識に足を止める
コッコッコッコッ・・・
あーやっぱり誰かいるわ と 次の瞬間ある事に気が付いた
こ の 足 音 後 か ら 聞 こ え る ・・・ !!!
俺のいた所から後には誰もいないはず
じゃあこの足音は誰の?
次の瞬間 俺は走り出した
ダッダッダッと安全靴の音が壁に響く
その音に被せるように違う足音が聞こえるような気がして発狂寸前のまま2キロを走り抜く
転げるように現場に着く
尋常じゃない足音と俺の表情に驚いた顔の監督や責任者
そして立会いのJRの監督が俺に聞く
その言葉は意外な言葉だった
( ^ω^)さてなんと言ったのでしょうか? 次で最後です