ウミガメのスープやらないかい #155

15574:2020/08/03(月) 11:22:07.60 ID:dulmU368

【解説】
モシェは手がつけられない男の子だった。

彼はユダヤ人の子で、ユダヤ人小学校に入れられた。
しかし彼は派手ないたずら好きで素行が悪く、一週間ほどして両親は学校に呼び出された。
校長から「手に負えない」ということで退校させられることになった。

それから多くのユダヤ人小学校に転校したが、どの学校も一ヶ月しないうちに
「とてもこの子どもはあずかれない」という同じセリフとともに退校させられた。

モシェの成績はひどく悪く、心配した両親は非常に悩んだ上、
この近くで唯一残っている学校である、カトリックの小学校に仕方なく行かせることにした。

そして、一ヶ月後にまた校長から呼び出しの電話がかかってきた。
夫妻が揃って校長室へ行くと、校長は、満面に笑みを浮かべながら言った。

「これはこれは!お揃いで!私どもはモシェ少年にはもうもう関心しています。
あれほど礼儀正しく、熱心に勉強する子はいません。我が校の誇りですよ」

いったい、どうなっているのだろう?
モシェがそれほど勉強するということはどうしても信じられなかった
夫妻はモシェを連れて家へ帰り本人に尋ねると、モシェが答えた。

「ぼく、あの学校へ入ってから、もうこれはダメだと思った。だって、壁を見ると、
ぼろぼろで十字架に打ち付けられている男がぶら下がっていたんよ……」

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