学生時代にドトールでバイトしてた頃の先輩の話
ここから足が付いたり特定されるってことは万一にもないだろうが、暇潰しに書いた作り話程度に見てくれ
学生時代にドトールでバイトしてた頃の先輩の話
ここから足が付いたり特定されるってことは万一にもないだろうが、暇潰しに書いた作り話程度に見てくれ
大学時代にドトールでバイトしてた頃、めちゃくちゃ仲良かった先輩が居た
ドトールの階級制度が下からトレーニー、シニアスタッフ、セッションリーダー、フロアマネージャー(だっけ?)と幾つかあるんだけど、俺がトレーニーで入った頃その先輩はセッションリーダーだった
仕事が出来て面白くて、お店は店長よりその人中心で動いていた
オープンシフトの人は朝5時45分に出勤で、仕込みやら納品やら結構やることあんのね
そんな時間に来れる人は稀有で、俺と先輩はそこそこ近所に住んでたから、よくオープンに組み込まれた
自ずと先輩と仲良くなっていって、バイトの日以外でも度々顔を合わせる仲になった
ある日の夜、先輩から「今から遊ぼうぜー」と連絡が来て、御徒町に行った
アメ横とかある場所ね
最近はめっきり減ったけど、当時の繁華街の客引きは次から次へとひっきりなしに来る
皆ホストみたいな頭したチャラそうなお兄ちゃん
御徒町の下町風な繁華街を先輩と二人歩いていると、先輩は「ちょっと待ってて」と知り合いらしい客引きを見つけて俺たちを案内させた
過剰なピンク色が眩しいおっぱぶ、チャイニーズマッサージ店等が連なる一角のビルに、迷うこと無く入っていった
エレベーターで地下を選び扉が開いた瞬間、まずはその音の大きさにびびった
たまに車でガンガン音鳴らしてるアホいるだろ?あれを真近で全身で受けてる感じ
ウーハーが強すぎて内蔵が震える
青主体のネオンに彩られたそこは、いわゆるクラブだった。人生初クラブ
入ってすぐ横にバーカンがあって、奥のステージでDJが狂ったように音楽鳴らしてた
「こういうとこ初めてだろ?」
と先輩は言うけど、正直俺はすぐにでも帰りたくなった
その前日に『蛇にピアス』を見たばかりで、まじで危ない香りがした
今でも覚えるのが、そのときガンガン流れてた曲がAKONのBeautifulだってこと
あー良い曲だなーとぼーっと思った
とりあえずバーカンでテキーラを煽った
俺自身はこんな世界に自分から好んで行こうってタイプじゃないから、ひどく場違いな感じがした
酔うって感覚は恐ろしいもので、三十分も飲んでると、場所がどこであれ気持ちよくなってくる
先輩は至って普通な顔で飲んでるから、この人の普通はこんな世界にあるんだとしみじみ思った
その後は拙いダンスで先輩に爆笑されて、ナンパもせずに男二人で帰った
頭の中がガンガンしてよく眠れなかったのを覚えてる
それから1ヶ月かそれくらい立った頃に、今度は先輩とドトールのバイトの女の子(Aちゃん)と上野のクラブへ行った
Aちゃんは初めてじゃないらしく、いかにも慣れてますよといった雰囲気で音楽に乗って踊ってた
先輩は次の日のシフトがオープンでも、始発ぎりぎりまで飲んで寝ずにバイトへ行った
先輩もAちゃんも、文章からなんとなく危なそうに見えるだろうけど、見た目は普通なんだよな
俺もキモオタだったし
Aちゃんと先輩と俺の三人は、何度もクラブへ通った。だいたい御徒町か上野に
何度目かもわからないころ、いつものようにバーカンで3人で飲んでたら、先輩は見たことのない煙草を吸っていた
「何吸ってるんですか?」
と聞いてもはぐらかされるので、とりあえず1本もらって吸ってみた
煙草吸うやつは分かるだろうけど、何時間も吸ってないとクラクラくるでしょ?
あれとは比にならない感覚が襲ってくる。ぶっ倒れそうになる
ヤバいと思った
自分の将来とか、両親の顔とか色々頭を巡った
それっきりそれはもらってないけど、先輩とAちゃんはスパスパ吸うもんだから、この人たちと遊ぶのはこれっきりやめようと決意した
とは言いつつ、それからも何だかんだ三人で集まって遊んだ
クラブに行くのは俺が嫌だったんで、ただ飲むだけ
ある日、名前も忘れた飲み屋で飲んでたら、先輩がやけに神妙な顔で俺に言う
「金貸してくれない?」
理由を聞いたら、遊びすぎて支払いがおっつかないと
先輩にはお世話になってたんで、2万だけ貸した
それからすぐのバイトの給料日、先輩はまた金貸してと俺にせがむ
仕方ないから5万貸して、来月には前回分と合わせて10万返すからと言われた
間もなくして、先輩は飛んだ
ドトールは大混乱で、シフトどうしようと店長が頭を抱えていた
先輩に最も近しい場所に居たAちゃんに話を聞くと、「近々やめようと思ってるみたいな話は聞いてた」と言う
いきなりのことで、全員が混乱していた
先輩がやめる少し前に、店に何度も変な電話がかかってきていた
「〇〇(先輩)居ますか?」
先輩の兄を名乗るその人は、弟と連絡が取れなくなって困っているという旨を話してきた
それを先輩に伝えると、
「悪い悪い。今度電話きたら俺のシフト教えて良いから」
と申し訳なさそうに言った
先輩がばっくれた後も、何度も何度も店に電話がかかってきた
何も知らない俺たちは、先輩は今日休みなんでと電話を切った
先輩がまだ戻ってくる可能性をそのときは信じていた
電話口のその人は、最初はおだやかな口調だったものの、日にちが立てば立つほど荒くなった
店長は「お前のその店潰したろか」的なことまで言われたらしい
なんとも腑に落ちない毎日が続いた
Aちゃんもずっと元気がなかったので、俺はバイト終わりに飲みに行こうと誘った
バイト先では言えない事情をAちゃんは抱えていると、何となく気付いていた
二人で静かにビールを飲みながら、先輩の話を聞いた
一時間程して、Aちゃんが電話をしに席を立った
「お待たせ」
と戻ったAちゃんの横に、先輩が立っていた
どうやらAちゃんはずっと先輩と連絡を取り合っていたらしい
先輩を見た瞬間俺は、「おおお!!」と店全体に轟くような歓喜と驚嘆の声をあげた
ばっくれて店にどれだけ迷惑をかけようが、俺は先輩を人間として好きだった
「色々ごめんな」
先輩はしきりに謝った
俺はそんなことどうでもいいから飲みましょうと酒を勧めた
先輩はなにも変わっていなかった、ように見えた
相変わらず馬鹿話は面白いし、人を笑わせる力は健在だった
「そう言えば」
と先輩は話を区切って、バッグから茶封筒を俺に渡した
中には現金で15万入っていた
「借りた金と、まあ慰謝料みたいなもんだ」
こんなに受け取れないと何度も突き返しても、いいから貰ってくれと押してくるのでありがたく頂戴した
相当羽振りが良い仕事に移ったんだなと思った
「今なんの仕事してるんです?」
と俺が聞くと、
「男優だよ」と先輩は静かに言った
俺が疑問の顔を浮かべていると、
「ホモビデオの男優な」と付け足した
ぐーっと、血の気が冷めていくような気分になった
「あ、そうなんすね……」
それ以上は聞いちゃいけないような気がして、何も聞けなかった
先輩はあっけらかんとしていて、その後も相変わらず馬鹿話に花を咲かせた
先輩と会ったのはそれっきり、後々Aちゃんに先輩の男優名とビデオを見せてもらったけど、相当エグいことをされていた
スレ立てまでの経緯として、
ついこの間久しぶりにAちゃんとご飯食べたのよ
先輩の話を聞くと、去年の冬に首吊って自殺したんだと
それで色々思い出して書こうかなと思った次第でした
ネットに先輩が出演したビデオ転がってるから、誰か見てるかもわからんね
ここまではあくまでフィクションなので、悪しからず
ごめんこれで終わりよ
あるとしたら、先輩から聞いた「お菓子(薬)」
どこで売買して誰と何をしたかとか、そんな話
俺が知る限りでは4本だけど、きっともっと多い
金額は聞いてないんだすまん
どれくらい吸ってからかはわからんけど、結構すぐにふわっと来たよ
ヤニクラとは違うんだよな、なんて表せば良いのやら
あと煙草も喉渇くけど、比べ物にならんくらい喉渇いた
そうだな、次回があったらもう少し長く書いてみるかw
しかし文章書くのって疲れるなあ
おじさんの指もう動かないよ。腱鞘炎だよ
>>30
あ、そこか。すまんその通りだな
こういう話は以前なら「自分語り死ね」って叩かれてたから、NEXTには少ない気がする
ぐぐったら有名所だと
『蟹風呂』
http://koee.net/2568
このへんは創作云々抜きで面白いよ
要はこういうときはまとめサイトで見た方が便利だな
>>35
ありがとうwそこまで言ってもらえるとは嬉しい限りだ
大分簡略化して書いたから、次回があったらもっと捻ってみる
実は昔ここで安価SS書いてて、過去ログにあるだろうから良かったら見てみそ