ザイウス「ふーむ、これは立派な凍死体ですねぇ……死後変化が全く見受けられない
死んでから凍ったのではなく凍って死んだ、率直に言って普通ではあり得ません」
アレクシオス「この村で、普通じゃないことが起きたってわけか。原因の有力候補は例の魔力だな
何処のどいつに、目を付けられたのか……って流れるように暖炉の前に陣取ったなお前」
ヴィーヴィ「う、うるさいわね！ 私がどんな格好してるか、あんたも知ってるでしょ！」
アレクシオス「仕方のないやつだ。薪を探すついでに、この酒場くらいは調べておいてくれよ
ついでに、その凍死体の置き場も見繕ってやれ。死体を眺めながら休む趣味は無いし
暖を入れて溶け始めたら、説明するまでもなく酷いことになるからな」
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アレクシオス「結局生存者も、物取りや人食いの痕跡も無しか。何が目的でこの有様なんだ？」
美濃牛「イツモノ モノヲ ミツケタゾ」
アプリコット「こういうときの情報源って言えば、やっぱり日記だよね！」
ザイウス「裏を返せば、これしかありませんでしたからねぇ、核心に迫るものなら良いのですが」
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アレクシオス「冒険者も逃げ帰る、封印された魔物か。これまたあからさまな奴が出てきたな」
セレナ「とは言え古城に封じられた魔物は、その魔力で他の魔物を呼びこそしたものの
日記にはそれだけです。この凍死事件と直接繋がるかは、分かりません」
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アレクシオス「ようやく寒波についての話が出てきたな。つまりこの老魔術師が、封印に失敗した頃には
封印は半分解けかけで、魔物は十分外に影響を及ぼせるようになっていたわけだな」
ヴィーヴィ「それを見た成年魔術師は手に負えないと判断して、逃げ出したみたいね」
アレクシオス「無理だと判断したら、手を引くのは当然の判断さ……とは言え村も魔術師たちも
パーティ云々なんてゴネてないで、三人がかりで向かってれば可能性はあったものを」
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