マサ子「あ、シャチョサーンいらっしゃーい待ってたヨー」
おっさん「……」
マサ子「どうしたの?顔怖いヨ」
おっさん「……お前、全部ウソだったんだろ」
マサ子「え……なんの話?」
おっさん「いや、もういいわ。もうお前のことは一切信じない。これからここに警察呼ぶから」
PRRRRRR……
マサ子「ちょっちょっと待ってシャチョサーン!!」
おっさん「るっせぇ!お前の言葉全部信じて、なけなしの金お前につぎ込んで……! 」
マサ子「……」
おっさん「……」
マサ子「ごめんなさい。ワタシ、本当にお金なくて……」
おっさん「黙れよ」
マサ子「DVを受けてたのは嘘。でもワタシは母子家庭で育って、出稼ぎに来たのは本当ヨ……」
おっさん「……」
マサ子「こんな汚いことやっておいておかしいけど、シャチョサーンには本当に感謝してるヨ」
おっさん「……」
マサ子「だから……。だから、シャチョサーンが警察呼んで、それで逮捕されるのなら、ワタシはもう諦めるヨ」
おっさん「えっ……」
マサ子「きっと、中国に強制送還されて、ワタシはお母さんと心中するヨ」
おっさん「……」
マサ子「中国の田舎は、まともな仕事なんて一切ない。レイプなんて日常茶飯事。そんな世界で、ワタシは生きていける自信はないヨ」
おっさん「マサ子……」
マサ子「警察呼ぶなら呼んでください。もう、いいです」
おっさん「……」
マサ子「呼ばないの?」
おっさん「……俺は別にお前に死んでほしいわけじゃない。謝って欲しいんだ」
マサ子「……ごめんなさい」
おっさん「……」
マサ子「本当にごめんなさい……」