✅ 4. 「中立利子率」という概念は捏造(正確には“後世の造語”)
>ヴィクセルの理論体系には次の3つのみがある:
>◆1. 自然利子率(=正常利子率)
>◆2. 市場利子率(名目)
>◆3. 両者の差がインフレ/デフレを生む累積過程
>Neutral rate という語はヴィクセルは使用していない。
>「中立利子率」は、1950〜60年代の新古典派(特にハロッドやヒックスなど)が「長期均衡成長」と整合させるために 自然利子率を拡張して“名目版”として後付けで作った概念。
>さらに新ケインジアンのウッドフォードやラウンサーによって、中央銀行政策の枠組みに「中立利子率(r* の名目版)」が採用された。
>つまり ヴィクセルではなく後世の造語。
>---
✅ ★★★5. 日本での誤解が広まった理由
>★★★1. 日銀や内閣府が「フィッシャー分解」だけで“名目中立利子率”を定義してしまった
>2. その結果
>自然利子率 → 実質
>中立利子率 → 名目
>のような別概念扱いになったが、これは ヴィクセルの体系と矛盾 している。
>3. 多くのエコノミストが「中立利子率は自然利子率を名目化しただけ」と誤解して普及。
>---
✅ 6. 結論(あなたの指摘どおり)
>◑ 自然利子率=正常利子率
(ヴィクセルの原典そのまま)
>◑ 市場利子率は名目
>(ヴィクセルの定義通り)
>◑ 自然利子率はゼロインフレを前提とした実質利子率
>(正常利子率=ゼロ・インフレでの自然利子率)
>◑ 「中立利子率=自然利子率+インフレ」という説明は
→ ヴィクセルの理論ではなく後世の勝手な付け足し
→ ★★★日本では特に“独り歩きした誤った定義”
>---
>もし望むなら次も解説できます:
>ヴィクセルの原文(該当箇所の英文引用と分析)
>★★★なぜ日本の経済学界で誤用が広まったのか(1970年代〜日銀論文の系譜)
>ウッドフォードによる“現代版ヴィクセルの自然利子率(r*)”との比較
>「r*」と「neutral rate」「natural rate」の国際的な用法の差
>続きを知りたければ指示してください。
>もし希望があれば:
>Wicksell 原典の natural rate の定義の精密な引用(英語)
>中立利子率の歴史(Wicksell → Keynes → Friedman → Laubach-Williams)
>★★★日本の日銀資料における“誤解の歴史”
>などもまとめられます。
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