>>1続きです。
◇3:水の表面は酸性か塩基性か ナイアガラの滝が作る霧にはマイナスイオンが含まれていることが知られています。ナイアガラの滝に限らず多くの滝でマイナスイオンが出ているのは、水の表面に水酸化物イオンが蓄積しているから で、液面のpHは7より大きな塩基性であると考えられてきました。
しかし、近年の実験やシミュレーションでは実際には液体の水の表面には水酸化物 イオンよりも水素イオンが多く、pHは7未満すなわち酸性であることが分かっています。
◇4:アモルファス氷
水は温度が下がっていくと0度以下で固体の氷になりますが、ゆっくり冷却すると0度以下でも凍らない過冷却という現象が起こります。なお、どんなにゆっくり冷却したとしても-38度では凝固してしまうことも分かっています。
しかし、水をゆっくりと冷却し続けると 、-38度より低い低温領域では分子の結合に規則性がないアモルファスな状態の「アモルファス氷」と呼ばれる結晶をとり得ることが知られています。
固体は分子構造に規則性があり、液体は 分子構造に規則性がないのが一般的ですが、水の場合、固体でありながら分子構造に規則性がない状態が生じ得るという点で特殊性を持ちます。つまり、固形で流動性がないのでアモルファス氷は「固体」ですが、分子構造に規則性がないという点では「液体」と同じで、極低温状態ではガラスのように「固いけれど液体」とも言えるというわけです。
◇5:量子サイズの水
カーボンナノチューブや陽子交換膜を作り出せるようになって以来、水分子を量子サイズに閉じ込めるというチャレンジが進められています。実験上も計算上も水を分子数百個レベルと極少量を狭い空間内に閉じ込めると、量子効果を示すことが分かっています。
これらの量子効果を示す水の特性が、生物学から地質学に至るまであらゆる領域に影響を与えると考えられており、例えば、より効果的に海水から純水を作り出す淡水装置を設計できると予想されてい ます。しかし現時点では、水を閉じ込めることさえうまくいっておらず、この分野の研究は解決すべき問題が山積みだとのことです。
以上です。
ソース
http://gigazine.net/news/20150615-five-things-about-water/