10年ほど前に「環境に優しい」素材として普及した生分解性プラスチック製の
住民向けカードの破損が相次ぎ、自治体が回収に追われている。
住民の手元に残るのは、判明分だけでも14万枚以上。自動交付機の中で粉々になって
交付機が使えなくなる事態も生じ、関係者は「エコ素材」の代償に頭を悩ませている。
問題になっているのは、自治体が住民向けに発行する住民票の写しや
印鑑登録証明書、税証明書などの交付カードで、役所での窓口提示や自動交付機で、
住民票の写しなどを取得できる。
ただ、カード素材に生分解性プラスチックが使われた時期があり、混乱を招いている。
東京都杉並区では、2001~04年度に発行した「住民票・税証明カード」など2種類の
カードを持つ区民約1万人に対し、10月下旬、無料交換を呼び掛ける文書を郵送した。
区によると、発行から数年たった頃から、「家に置いているだけなのに割れた」と
カードを窓口に持参する区民が出始め、自動交付機の中で粉々に砕けたケースもあった。
カードには「生分解性の素材を使用した環境にやさしいカード」などと書かれ、
その強度が原因と分かり、05年度から別の素材に切り替えたが、
4年間の発行総数は21万枚に達し、今も約3万枚は区民が持っているはずだという。
区は「迷惑をかけて申し訳ない」と話す。
「環境に優しい」カード、自治体の悩みの種に (11/27 17:42 読売)
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20131127-OYT1T00699.htm
【参考サイト】
「住民票を取りに行こうかなと印鑑登録証を見たら・・・」 (2011/02/05)
http://airvariable.asablo.jp/blog/2011/02/05/5665405