[シドニー/キャンベラ 7日 ロイター] オーストラリアで7日投開票された下院選挙は、
自由党のアボット党首率いる野党勢力、保守連合(自由党と国民党)が与党・労働党に勝利し、
6年ぶりの政権交代が実現した。
新首相に就任するアボット党首は、シドニーで支持者を前に勝利宣言し、
「きょうからオーストラリアは新たな管理体制へ移行することを宣言する。
再び企業に開かれた国になる」と述べた。
今回の選挙では、オーストラリア経済が資源ブームの終えんを迎えつつある中、
軌道修正を迫られる経済運営が最大の争点となった。
アボット党首は、歳出抑制や労働党が導入した炭素税の撤廃、難民対策などを公約に掲げ、
メディア王のルパート・マードック氏もアボット党首に支持を表明していた。
一方、労働党の得票率は2004年以来で最悪となった。
ラッド首相は地元のブリスベーンで敗北宣言し、党首を退任する意向を示した。
選挙管理当局者によると、これまで開票率およそ80%の時点で、
保守連合の得票率は52.6%と、150議席中88議席以上を獲得する見通し。
ラッド首相は2010年、一度は首相の座をギラード前首相に奪われたが、
総選挙直前の2013年6月、党首選で再び党首に選出され、首相の座に返り咲いていた。
こうした党内の対立が有権者離れを招く要因となった。
オーストラリア下院選、野党保守連合が勝利 6年ぶり政権交代 (09/08 04:38 REUTERS)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPL3N0H301Y20130907