背後からまわされた攻めちゃんの腕に受けちゃんは指を這わせた
しなやかな流れに沿って筋の繊維を確かめる
その繊維がつめこまれた攻めちゃんの腕はたくましく重圧であるが同時にしなやかでもある
自らの貧相な腕との違いはあまりにも明白だった
はやく大人になりたい
こんなときはいつもたまらなくなる
攻めちゃんのような体格になり攻めちゃんとおなじ歩幅で歩けるとしたらどれほどの喜びだろうか
攻めちゃんに似た低い声で攻めちゃんのようにゆっくりとしたテンポで話す自分自身を受けちゃんは夢想する
けれどどれほど強く思い描いても実際の自分はいつまでたっても攻めちゃんに追いつけないでいる
攻めちゃんとの年齢の差が四歳から縮まらないようにこのまま永遠に彼より見劣りする男でしかないのではないだろうか
悔しくなって受けちゃんは攻めちゃんの手首をつねった
攻めちゃんが受けちゃんの首元で「いてぇ」と小さくうめいた
SS書いてたら遅くなりました