865 やまなしおちなしいみななし[sage] 2017/07/04(火) 22:26:03.19 ID:???
らんらんの毎日は朝ごはんからはじまります。
いつもやさしいおじさんがごはんをくれるのです。
ここではたくさんのらんらんがいて、おいしいごはんのじゅんばん待ちをしているのでした。
ある日となりのらんらんがおじさんのトラックに乗せられました。
「楽園にいくんだね」
逆となりのらんらんがいいました。
「楽園?」らんらんが聞きます。
「あのトラックは楽園行きなんだ、みんな住み心地がよくてこっちに帰ってこなくなるんだよ」
「どんなところなの?」
「わかんない、誰もいったことないんだ」
その夜、らんらんは楽園に思いをはせて寝ました。
次の朝逆となりのらんらんがいなくなっていました。
881 やまなしおちなしいみななし[sage] 2017/07/04(火) 22:38:51.35 ID:???
>>865
「楽園にいったんだ、いいなぁ」
らんらんは寝る前に思い描いた楽園を思い浮かべました。
両どなりがいなくなってしまってさみしかったけれどすぐに新しいらんらんがやってきました。
らんらんは自分もそうされたようにごはんのときの並び方やいつごはんがもらえるかを説明してあげました。
「あのトラックはなに?」
「あれは楽園行きだよ」
898 やまなしおちなしいみななし[sage] 2017/07/04(火) 22:47:44.54 ID:???
>>881
らんらんはある日おじさんに抱えられトラックに乗せられました。
そう、あの楽園行きのトラックです。
「楽園だ!ついにいけるんだ」
楽園についたらまず食べ物をいっぱいもらおう。
らんらんは思いました。
実は昨日のごはんがもらえずとてもお腹がすいていたのです。
それがらんらんが思った最後のことでした。
907 やまなしおちなしいみななし[sage] 2017/07/04(火) 22:54:33.60 ID:???
>>898
らんらんは目を覚ましました。
なんだか体が軽くてふわふわとした気持ちでした。
あれだけお腹がすいていたのに、今はなんともありません。
下を見るとお姉さんの頭の上が見えました。
らんらんはぷかぷかと浮いていたのです。
お姉さんの前には人間のごはんがたくさんありました。
「このトンカツおいしいよぉ」
お姉さんが話しています。
その声も遠くなってらんらんはどんどんお空に昇っていきます。
「よう」
かつてとなりにいたらんらんでした。
「久しぶり」
逆となりのらんらんもいます。
ほかにも楽園にいったあのらんらんやこのらんらんがたくさん居ました。
「そうか、ここが楽園ってところかぁ」
お姉ちゃんたちも豚を食べるときはそっと上を見上げて見てください。
らんらんたちがお空に帰るところかもしれませんよ。
おわり