>>82
翌朝。台風も朝方までに消えて、晴天。
「いい天気だなー。あれ?」
机の上に、「また会う日まで」と書かれた一枚の紙。
「台風がいなくなると同時に、あいつまでいなくなっちゃった…」
と机上の手紙をしばらく見る。
「…でも、今回はきちんと置き手紙があったし…今までみたいに黙っていなくなった訳じゃないし…
…そーだな、あいつなら、今はちょっと離れていても、きっとどこかで元気にたくましくやっていくよな…。
寅さんみたいに」
と、自分も仕事に出かける準備を始めるブ。
唇にまだ、数時間前の夜の感触が残っている。
窓の外は明るい朝の光が満ち満ちていた。
おわり