そう答えたブに、泣き笑いの表情を浮かべ、
パ「ね、だったら好きって言って。何度も、何度も」
ブ「寝ぼけてるの?体調悪いの?」
パ「…さびしい」
ブ、パの意図がよくわからないが、とりあえず自分の気持ちを言う。
ブ「好きだよ。愛してるよ。大事だよ。信頼してる。尊敬してるし、頼りにしてる」
普段こんなこと相方に絶対言わないけど、言わなければ伝わらない夜もある、と、うっすらと思う。
パ「おでも、大好き、大好き」
ブ「大好きだよ、愛してる」
自分の布団を出て隣の布団のパの横に添い寝し、抱きしめる。
言葉だけでは伝えられない気がして。
パ「…大好き」
ブ、抱き締めながらパの頭を優しく撫でて
ブ「俺も好きだよ。いつもありがとう。だから、安心して寝て。これからもよろしく」
部屋が明るかったら恥ずかしくて言えなかった言葉だから、
部屋の間接照明の薄明かりだけだったから、言えた。
大好き、大好き、好きだよ、愛してる、ずっとずっと…
ふたりで抱き合ったまま、薄明かりの中で間近で互いの顔を見つめ合いながら
繰り返し幾度も言葉を交わすうちに、パは眠りに落ちた。
ブはパの頰の涙を拭ってあげて、パを抱きしめながら眠った。
翌日のパは何事もなかったかのようにいつもと同じように、元気で面白い、皮肉めいたお兄さんだった。
おわり。