20世紀最後の年のとある日。
ブは古びたホテルのベッドに浴衣を着てひとり腰掛けていた。
いわゆる繁華街のラブホテルだった。
今日は昼過ぎからファミレスで相方と新しいネタを話し合っていたが、ブの携帯にパから着信があった。近くにいるという。
ネタがうまくまとまらないのと、相方が夜から用事があるというから
ブは相方と日が落ちる頃に別れ、偶然近くにいたパと合流した。
パは最寄りの劇場に、事務所の先輩から頼まれた小道具を届けた帰りだった。ファミレスでふたりで安い晩御飯を食べた。
食事の後、パが、ちょっと付き合ってというからついてきたら、いつの間にかラブホテルに連れ込まれていた。