801サロン@チラシの裏避難所 685枚目 #10

10名無しさん@Next2ch:2016/02/24(水) 00:33:57.26 ID:???

「ハーバードを卒業後はもちろん仕事をする。でも、いつか結婚をして子どもが生まれたら、一定期間仕事をやめて専業主婦になる可能性はあるかなぁ」
以前、将来についての展望を私はこのように話した。そのときの、友人達の反応が忘れられない。
「何のためにハーバードで学んでいるの?」「学んだことを社会に還元する義務がある」
「みんなが教育を受けられない世の中で、いかに自分が恵まれているか少しでも考えたら、そんな選択はできないはず」……疑問と驚きの嵐だった。

フィンランドで生まれ育ったヘリ―に至っては、「そんな考えの人、聞いたことがない。瑶子は、私の友達の中での初の専業主婦になるよ」と唖然とされた。
彼女によると「自分の母親や親戚はもちろん、知り合いの女性に専業主婦はいない。
瑶子に失礼かもしれないけど、フィンランドでは、専業主婦は社会に関心のない怠慢な人間だと思われているよ!」と言う。

国が違うとはいえ、自分の人生の選択肢の一つがそこまでネガティブに捉えられることにショックを受けた。
その一方で、ヘリ―はハーバードに通う同級生に「そんなとんでもない考え方」をする人がいることにショックを受けていた。

男女間格差を示すジェンダーギャップ指数(世界経済フォーラム)が145か国中3位のフィンランド。ヘリーと話すと、
先進国の中でも最低水準の101位の日本とは、日常生活の行動への考え方も異なると知った。
フィンランドでは女性が両手に大荷物を持っていても、男性は手を差し伸べないという。
助けることは、女性=助けが必要で弱いという価値観を表すため、失礼にあたるのだ。それくらい、男女平等は徹底されている。
ヘリーは婚約者をフィンランドに残し、ハーバードに留学をしている。将来子どもが生まれたときには、夫と交互に育児休暇を取りたいという。
「せっかく2人いるんだから、お互いの長所を生かし、短所を補いながら子育てをしたい。確かに女性にしかできない子育ての側面はある。
でも、生涯のパートナーとして選んだ相手なんだから、自分にはない魅力的な部分があるでしょ? それを自分の子どもになるべく体感してほしいのは、当然のこと」

ヘリーにとって楽しみな子育てと仕事の両立が、なぜ私には、今から最も大変そうな悩みなのだろうか。
社会保障制度、労働時間、そして価値観があまりにも違う国から、日本は何を学べるのだろうか。

社会のサポート体制が違うとは言え、ヘリーが両立を語るとき彼女は既に自信に満ちている。
日本では「女性が輝ける社会」というフレーズがよく聞かれるが、そのような時代がいつ来るのか、個人としてどうすればそこにたどり着けるかも、正直分からない。
あまりにも違う将来の捉え方に、ただただ驚き、多くの働く日本女性が試行錯誤していることに想いをめぐらせた。

このスレッドを全て表示


このスレッドは過去ログです。