日銀・内田真一副総裁「市場が不安定な状態で利上げはない」「当面、現在の水準で金融緩和」
8/7(水) 11:25配信
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読売新聞オンライン
講演に臨む日本銀行の内田真一副総裁(7日、北海道函館市で)
日本銀行の内田真一副総裁は7日午前、北海道函館市での講演で最近の株安・円高に触れ、「金融資本市場が不安定な状況で、利上げすることはない」と明言した。その上で、「当面、現在の水準で金融緩和をしっかりと続ける必要がある」と述べた。
【図表】日経平均株価、このように推移している
内田氏は最近の金融市場の動きに言及し、「極めて急激なので、経済・物価に与える影響を、高い緊張感を持って注視する」と述べた。円相場については「円安の巻き戻しがあり、変動幅が大きくなっている」と指摘し、株価の変動は「経済、物価の見通しに影響するものであり、政策運営上、重要な要素だ」と語った。
日銀は7月31日、経済・物価の見通しが実現することを条件に、「引き続き政策金利を引き上げる」ことを明らかにした。この点について、内田氏は「市場の変動の結果として、見通しの確度が変われば、当然、金利のパス(道筋)は変わってくる」と語った。
日銀が7月31日に政策金利を0・25%程度に引き上げることを決め、植田和男総裁が記者会見して以降、日銀幹部が対外的に発言するのは初めて。