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以前、日本で
秋葉原殺傷事件という出来事がありました。
加藤智大さんという犯人の男性が
トラックで秋葉原の歩行者天国につっこんで
つぎつぎと通行人をはね、
そのあと、ナイフでもって通行人をつぎつぎと殺傷し、
結局、十数人が死傷した、
という事件があったんですね。
犯人の加藤さんは、最近、死刑が執行されて
もうこの世にはいません。
この加藤さんが、なぜ、そのような凄惨な事件を起こしたのかについて、
当時、マスコミでいろんなことが言われました。
よく言われていたのが、
加藤さんが非正規の派遣労働ということで、
使い捨ての駒のように扱われることに不満を抱いていたんだろう、
ということ、
それから、加藤さんが幼少期のころから
母親によってひどい虐待を受けて育ち、
その後も恵まれない半生をおくってきたので
それで不満を持っていたのだろう、ということ、
そういったことが、よく言われていたんですよ。
そりゃ、あんな凄惨な事件を引き起こすほどなんだから、
きっと、しっかりした理由があるんだろう、と
誰もが思いますよね。
でも、自分は最近、図書館で
犯人の加藤智大さんが書いた本を何冊か読んだのですが、
そこには、その犯行の動機について
まったく違ったことが書かれてあったんですよ。
加藤さんは、この事件を起こしたあと、
獄中で本を書いているんですね。
それが図書館にあったので
読んでみたんです。
そこには、以下のようなことが書かれてありました。
つまり、加藤さんがあのような事件をおこした原因のなかに、
派遣労働の不満とか、母親への不満とか、
そういったものは、
じつは一切なかった、と書かれてあったんですよ。
そりゃ本人はそういうだろうけど
実際にはそういうことへの不満があったんだろ、
って、邪推するのは勝手ですけどね。
図書館には、加藤さんが書いた本が４冊ほどありました。
解、解＋、東拘永夜抄、殺人予防、の４冊です。
自分はその４冊を全部借りて、すべて読みました。
そのなかで、加藤さんは一貫して
派遣労働の不満とか、母親への不満とかは
事件を起こした直接的な原因じゃない、と
述べておられるんですよ。
じゃあ、直接的な原因って、いったいなんなんだ！
って思われるかもしれませんね。
加藤さんは、こう述べておられます。
事件を起こした直接的な原因は、
当時自分がやっていた掲示板(究改とかいう掲示板だと思います）で、
なりすましをされ、
それに対して管理者も適切な対応をとらなかったために、
自分がつくったスレからみんないなくなってしまった、
それで、なりすましをした奴に復讐しようと思ったけど、
どこのどいつかわからない、
なので、秋葉原で事件を起こして、
それが全国ニュースとかにでもなれば、
なりすましをした奴も、そのニュースを知ることになる、
そこで、じつはその事件を起こした原因が
掲示板でなりすましをされたことだった、とわかれば、
その事件で被害者がでているわけだから、
なりすましをした奴に心理的な痛みを与えることができるだろう、と、
だいたい、そんなことが
事件を起こした原因なのだと
加藤さんはおっしゃっているんですよ。
通常の一般人の思