殺害、誘拐、消えた女性1200人!先住民めぐる“カナダの闇”解明なるか…問われるイケメン首相の手腕 2016.2.10 (1/3ページ)
昨年11月に就任したカナダのジャスティン・トルドー首相が翌12月、同国の先住民女性約1200人が殺害されたり行方不明になっている事件について、全国調査を開始すると発表した。カナダは多文化共生の国とされ、日本からの留学先としても人気が高いが、先住民女性をめぐる事件は「カナダの闇」の部分ともいえる。昨年10月には、警察官がパトカーの車内で先住民女性をレイプするなどの事件も発生。イケメンで筋肉隆々、その容姿に関する話題が先行しがちなトルドー氏だが、首相就任前からこれらの問題の調査を約束していただけに、その手腕に注目が集まっている。
前首相は調査「拒否」
英紙ガーディアンが報じたところによると、トルドー氏は昨年12月8日、カナダ東部ケベック州ガティノーでのファースト・ネーションズ会議(先住民族会議)で、先住民との関係を「完全に一新する」と演説。1200人もの先住民女性が殺害されたり、誘拐されたりするなど行方不明になっている事件の全国調査を始めるとした。
これまで、行方不明の女性らの家族や、先住民のリーダーたちは政府に事件の調査を求めてきたが、ハーパー前首相は拒否してきたという。それだけに、今回のトルドー氏の決断は関係者らに「歴史的」と歓迎され、期待感も高い。
同紙によると、カナダの女性全体に占める先住民女性の割合はわずか4%。しかし、カナダで殺人事件の犠牲になった女性のうち、16%が先住民女性といい、先住民女性が置かれた環境は厳しいものといえる。
レイプ後、置き去り ...................................