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まあ、しかし学長から言えば論文の不正は不正ではないわけだ。何しろ自分が関わっている
論文だから不正であるわけがない。ほかの論文も、それぞれ調査委員が関わっているから、
不正という結論は出ない。にもかかわらず、不正だといって記者会見をしたりするのはけしからん。 岡山大学の教員にふさわしくない、だから解雇した。これが大学側の主張だ。
ここだけ見れば筋が通っているように見えないかね。裁判でもそう主張するんだよ。
論文の正否なんて素人の裁判官にはわからないからね。著者が自信を持って不正と言っていないものを他人が不正と言うのは変だ。内容がおかしいというのならそれは反論の論文を書けばよい。
そして両方の論文をみて読者が判定すればよい。それを、いきなり不正といって記者発表するのは名誉毀損の行為であるとも言える。
ただ、論文不正には文部科学省のガイドラインがあるから、不正と言ったことを理由に解雇は
できない。あくまでも、岡山大学の名誉を傷つける行為をしたことを理由とする解雇だ。
[不正] という権利はあるが、それを記者会見という形で一方的に外部に漏らして報道・公表した
行為を問題としているのだ。つまり、報復解雇にはあたらない。これが大学側の主張だろう。