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17名無しさん@Next2ch:2023/08/16(水) 19:33:59.89 ID:ARjiUBiS

インバウンド(訪日客)の急速な回復に日本のクレジットカード会社が警戒を強めている。訪日客が小売店や飲食店など加盟店でカードを使うほど海外に支払う手数料がかさみ、赤字が膨らむためだ。訪日客が新型コロナウイルス禍前の水準に戻れば、カード業界全体で年間200億円規模の赤字になるという。

三井住友カードや三菱UFJニコスなどのカード会社はカードを発行するほか、飲食店や小売店などにカード読み取り端末を置き、加盟店を開拓している。こうした企業は加盟店管理会社と呼ばれ、一般的にカード利用額の1.9%程度を加盟店から手数料として受け取る。

訪日客が海外で発行されたカードを使う場合、管理会社は1.9%の収入から、海外のカード発行会社に1.8%程度、米ビザや米マスターカードなど国際ブランドに0.8%程度の手数料を払う。システムや人件費なども考慮すると、0.7%分の赤字となる。

日本経済新聞が入手したカード会社の試算では、コロナ禍前と同水準(約3200万人)まで訪日客が回復した場合、国内カード会社全体で年200億円規模の赤字になることがわかった。訪日客の旅行消費額4.8兆円(2019年)のうち6割をカードで支払うと仮定して試算した。

日本で発行されたカードを使う場合、国際ブランドに支払う額は0.05%程度のため、管理会社の収入は0.2%程度の黒字になる。国内向けはQRコードや電子マネーなどカード以外の決済手段が多く、国際ブランド側が手数料を抑えているとされる。

観光庁が23年7月に発表した統計では4~6月の訪日外国人の旅行消費額は1兆2052億円で、19年の同時期の95.1%まで回復した。1人あたりの旅行支出で上位は英国(35.9万円)、中国(33.8万円)、オーストラリア(33.7万円)だった。

ビザやマスターカードは自社でカードを発行せず、手数料で稼ぐプラットフォーマーだ。日本のカード会社の多くは、国際ブランドが世界中に張り巡らせている決済網に取引を依存している。訪日客による利用手数料は「言い値」(カード会社幹部)を受け入れているのが実態だ。

海外発行のカードの利用に伴うビザとマスターカードの手数料率は上昇傾向にある。カード関係者によると、ビザの手数料は10年代前半までは0.5%程度だった。スポンサーを務めた東京五輪の開催に伴い、いったん手数料率を下げたが、その後0.7%近くまで上げたという。マスターカードは06年ごろまで0.2%程度だったが現在は同じく0.7%程度とされる。

この赤字構造は長年続いている。今までは日本人のカード利用や団体旅行客が使う中国銀聯(ユニオンペイ)の黒字で補ってきた。銀聯は普及を優先して手数料率を低く抑えている。中国からの団体旅行が途絶えている間に、米欧からの訪日客が先行して回復したため「豊作貧乏」の構図が強まった。

国内の公共交通機関に手持ちのクレジットカードで乗れるようにする仕組みも同じ課題を抱える。訪日客の回復と改札の混雑緩和を狙い、国際ブランドが旗振り役となって導入を進めてきた。現在は鉄道会社が提供する電子マネーや切符が主流だが、海外発行のカードの利用範囲が広がれば、海外に支払う手数料負担が増える。

キャッシュレスを推進する日本政府はカード利用に伴う店舗側の手数料負担が普及を阻む要因の一つとみている。このため公正取引委員会と経済産業省は手数料率の開示を国際ブランドに要請。ビザやマスターカード、中国銀聯は22年、初めて一部の手数料率を公表した。

ただ日本のカード会社が国際ブランドに支払う詳細な手数料は現在も公開しておらず、ブラックボックスになっている。


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