昨日前スレの終わりの方でハナシに出した「建築家の腹」のOSTは、Wim Mertens とグレン・ブランカ其々の組曲を併せた合作になってるんだけど、つべで「The Belly of an Architect」を検索しても、著作権の関係かマルテンのオフィシャルがアップロードしてる Mertens の組曲部分しか出てこない
そのブランカの組曲だけをまとめた ↓ の1曲目、1分31秒までがサントラの冒頭で、
https://www.youtube.com/watch?v=jCgONHLxVKc
その後 ↓ の Mertens の組曲が始まるんだけど、この流れが堪らないんですよ・・・
https://www.youtube.com/watch?v=Ab5u2HrTGZ0&list=PLFsW01Zy4uksDnHK4zMOoZ4QKBawZgG2l
んで、↑ の Mertens の組曲が終わった後に、先のブランカの組曲の1分31秒以降から始まる2曲目以降が全体のコーダとして締めるんだけど、ベルギーの Mertens とアメリカのブランカなんて音を含めて何の接点も無く、ポストパンク時に前者はソフトヴァーディクト、後者は Theoretical Girls って「現音的なロック」バンドをやってたって事くらいの共通点が有るだけだったんだな
んで、それまでとその後の監督作品では上の二人と同様にポストパンク時にノイズエクスペリメンタルなんかの連中との共作などが有ったマイケルナイマンを音楽に使ってたグリーナウェイが、この作品だけはマルテン/ブランカ二人の音楽を採用したんだな
この映画にこの二人の音楽を組み合わせてサントラとする、なんて天才的なアイディアとコーディネートは誰が思い付いて実現したんだろうか?ってほどの、奇跡的なマッチングなんですよ・・・
因みにベルギーのマルテンはソフトヴァーディクトの頃から現在まで、ユニヴェルゼロのUZEDで超絶パッセージを吹いてるシングルリード奏者・Dirk Descheemaeker と組んでて、アメリカのグレンブランカは言わずもがな、ソニックユースのギター二人がそのアンサンブルに参加した事からキャリアスタートさせてるって点で奇妙な類似も有りますが、
ユーロロックとアメリカンロックの巨人が其々に関わってた現代音楽家二人が共作してモダンクラシックの最高傑作を産んだって事自体は、俺にはあんまり偶然には思えません・・・w
更に序でで云っとくと、この映画「建築家の腹」は欧州人の妻を持つ現代アメリカの著名建築家がヨーロッパの偉大な古典建築家を讃える展覧会に招かれて・・・というオハナシなんで、サントラ音楽家の起用にも色んな含みが有りそうですなぁ・・・