まるで「カイジの世界」のスキマバイト、主催した東京都の見解は…絶望した高校生は「夢」を変えた
〈スキマバイトの隙間 届いた1通のメール〉㊦
東京新聞「ニュースあなた発」に1通のメールが届いた。
「東京都が関わる事業における法令違反案件として取材していただけると幸いです」
送り主は高校3年の男子生徒だった。
彼がスキマバイトで経験した現実は、漫画や映画で描かれた「カイジの世界」だった。(加藤豊大)
全2回連載:㊤はこちら
https://www.tokyo-np.co.jp/article/377300
スキマバイトで「カイジの世界」を見た高校生からのメール 仮眠は土足の床、「左手輪ゴムの人」と呼ばれ…
◆男子高校生が語ったこと
メールが届いた1週間後、私はファミレスで彼と向き合っていた。
男子高校生は、東京都が2024年12月1日早朝から開催した自転車イベント「GRAND CYCLE TOKYO レインボーライド2024」の設営のスキマバイトをした。
男子高校生から届いたメールの文面(一部画像を加工)
これまでの話をまとめると、
・点呼に時間がかかり、深夜の寒空の屋外で2時間以上待たされた
・その結果、十分な仮眠が取れなかった
・仮眠場所は何もない土足の床の上で、男女の境もなく雑魚寝だった
・雇い主ではない別の会社から作業の指示を受け、「偽装請負」を疑った
・不正の証拠を残すため隠し撮りをした
ということだった。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/377301
2025年1月9日 17時00分 有料会員限定記事