27日正午ごろ、京都市左京区の平安神宮で、男性警備員がイノシシを見つけて110番通報した。京都府警の警察官が駆け付けたが、イノシシは近くにいた男性に体当たりして重傷を負わせた後、市街地を逃げ回り、約30分後に同市中京区の二条城の堀に飛び込んで死んだ。
府警や平安神宮によると、イノシシは全長約1メートル。警備員が見つけた際には顔から血を流して走り回っており、本殿などに血痕や足跡が複数残り、壁にはひっかいた跡もあった。イノシシはこの後、平安神宮の西側の工事現場で作業をしていた50代の男性作業員に後ろから衝突し、男性は左腕を骨折するなどした。
イノシシは西方の鴨川を渡り、市中心部を東西に走る大通り「丸太町通」沿いに約3キロ西の二条城付近に移動。水の張られた堀(深さ2.8メートル)に飛び込んで動けなくなり、警察官が死んでいるのを確認した。
行楽シーズンの観光客らでにぎわう市内中心部は、文字通り「猪突(ちょとつ)猛進するイノシシに一時騒然となった。平安神宮前の路上でイノシシが車と衝突したのを目撃した女性(35)は「大型犬が車にぶつかって倒れたのかと思ったが、よく見たらイノシシ。周囲では悲鳴を上げる人もいた」と驚いていた。
市街地の東側は山で、今年5~10月にもホテルや京都大の寮などにイノシシが出没している。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171127-00000076-mai-soci
二条城の堀から引き上げられるイノシシ
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20171127/K10011237191_1711271821_1711271824_01_02.jpg