携帯電話の表面にも持ち主の記録? 残留物からあなたのライフスタイルが
カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究チームによる研究論文が14日、米国科学アカデミー紀要(PNAS)のウエブサイトに掲載された。
研究チームが成人40人の携帯電話から採取した500種類の標本を調査したところ、カフェインや香辛料、スキンクリーム、抗鬱剤などの残留物が検出された。質量分析法を使用して分子を既存のデータベースと照合し、携帯電話の持ち主の「ライフスタイル・プロフィール」を作成で調べたところ、性別を皮切りに実に多種多様なことが判明したという。
研究チームのアミナ・ブスリマニ博士によると、「携帯電話に残された分子を調べると、たとえば持ち主が女性で、高級化粧品を使っていることや、髪を染めていて、コーヒー好きで、ワインよりもビールが好きで、辛い食べ物が好きなこと、うつの治療を受けていること、日焼け止めと虫除けスプレーを使っているのでつまり屋外にいることが多いなど、実にいろいろなことが分かる」。
ほとんどの分子は人間の皮膚、手のひら、汗を通じて携帯電話に付着すると考えられている。
中でも虫除けの薬剤や日焼け止めは、使ったのが数カ月前のことでも、皮膚や携帯電話の表面に長く残っていることが分かった。
同じ研究チームの以前の調査では、3日間ずっと顔や体を洗わなかった人でも、身だしなみ製品や美容製品の残留物が肌に残っていることが明らかになった。
研究報告はこの調査手法によって――
・指紋がなくても所持品の持ち主が特定できる
・患者が薬を飲んでいたか確認できる
・公害に汚染されている程度を知ることができる
――など、意義を説明している。
全文はこちら http://www.bbc.com/japanese/37985101