留置女性に紙おむつ、失禁 京都府警、弁護士会が防止勧告
京都弁護士会は7日、京都府警宇治署が2014年6月20日~9月16日、窃盗容疑などで留置されていた女性(49)を夜間に接見室で寝かせ、
職員の配置が足りないことを理由にトイレに行かせず紙おむつをさせて失禁する日があったとして、京都府警と宇治署に再発防止などを求める勧告書を提出した。
勧告書などによると、宇治署には女性用に分離された区画がない。
女性は壁1枚横に男性がいることが気になり大声を出したことを理由に、体を伸ばして寝られない狭さの接見室の床で約3カ月間寝かされた。
接見室のドア前に警察官がおらず、トイレに行けず失禁したことが数度あったという。
京都弁護士会の調査に対し、宇治署は「女性の収容施設のある京都拘置所や中京署などに移すよう府警本部などに願い出たが、満室で断られた」と回答したという。
女性は同年9月に同会に人権救済を申し立てた。同会が調査を始めた段階で、接見室から留置房に戻され、現在は受刑中という。
府警留置管理課の高須眞一次席は「今後、府内の留置施設で適正な処遇が行われるように指導を徹底する」とコメントした。
宇治署は「この件についてはコメントしない」としている。
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