パンツ泥の物証存在も…高木大臣が辞めない身勝手な理由
“パンツ泥”疑惑や選挙区内への香典配布問題などで火ダルマ状態の高木毅復興相(59)。
8日の衆院復興特別委員会では、パンツ泥の現場目撃者が残した“物証”まで飛び出したが、あくまで「問題ない」と言わんばかりの態度で「復興相の職責を全うする」と、
改めて辞任を否定した。
高木大臣が“大臣”のイスにこだわるのには、どうやら自分勝手なワケがあるようだ。
〈福井56 や 14-47〉
きのうの復興特別委で質問に立った民主党・柚木道義衆院議員(43)が示した“物証”には、鉛筆でこう記されている。
約30年前に福井・敦賀市内で“パンツ泥”の被害に遭った一軒家に横付けされた車のナンバーを、目撃者がとっさの判断でアイロン台に残したメモ書きだ。
週刊誌報道によると、メモのおかげで車の持ち主である“犯人”が高木大臣だと判明したとされる。
柚木に「この車のナンバーに記憶はないか」と問われた高木大臣は、蚊の鳴くような声で「記憶にありません」と振り絞った。
結局、「週刊誌報道の内容全てが事実無根」と言い切ったが、柚木に「ナンバーを運輸局で照会し、疑惑を晴らせ」と言い詰められると「その必要はないと思う」と逃げた。
大臣のまま年を越したい
カネの問題でもシドロモドロだった。
新たに発覚した230件、185万円分の選挙区内への香典配布問題については、「葬儀の日までに弔問し、私費で支出した」との従来の言い訳に加え、
政党支部からの支出に関しては「(公選法では)原則禁止されていない」と説明。
よほど後ろめたいのか、時折、額ににじむ汗を拭い、コップに水をついでは口を付けた。目線は虚空をさまよい、資料を手繰る手元はおぼつかない様子だった。
どう見ても、高木大臣はアウトだ。さすがに与党内からも「復興相は高木さんでなくても他の誰でもいい」「辞めるとしたら年末だ」という声が囁かれ始めた。
だが本人は辞める気がない。ここまでボコボコでも大臣のイスにしがみつくのには理由がある。
「高木さんはどうしても大臣の立場のまま、年を越したいようです。年末年始行事は大臣としての晴れ舞台。
辞任してしまえば、地元で『どのツラ下げて』と総スカンを食らってしまう。それだけは避けたいようで、辞めるとしても来年の通常国会が始まってからと考えているようです」
進退を通常国会まで引っ張られることに、官邸は頭を抱えている。
「臨時国会を召集しなかったため、来年の通常国会では処理しなければならない法案が多いだけでなく、補正予算を早期に成立させなければならない。
野党の高木追及に割く時間はないし、審議がストップでもしたら大変というのが安倍政権のホンネ。
官邸は年内に自ら身を引いてほしいと考えているようです」(前出の政界事情通)
もはや味方はいない。高木大臣は一刻も早く身を引いた方がいい。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/171336/1